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zoom RSS 『レオン』〜誕生物語

<<   作成日時 : 2007/04/09 12:20   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 7 / トラックバック 3 / コメント 10

画像『レオン』を知るにはまず『ニキータ』の物語を知っていなくてはならない。ヴィクトル、『ニキータ』の掃除人。ヴィクトルが存在したのはほんの10数分程。
もちろん、演じたのジャン・レノです。
ヴィクトルが生まれたのは、真夏のある日、パリの道すがら、ある建物の表玄関でのことだった。年の頃50代。冬のコートの下は、キャッチャー並みの肩幅をしていた。手には大きなズタ袋を持ち、影の中で立っていた。この男は殺し屋に違いない。或いは、殺し屋になろうとしている。ニキータがまだ生まれていなかったその時、ヴィクトルはすでに闇の掃除人として、パリの街を徘回していた。
『ニキータ』の中では機械的に仕事をこなしてゆくヴィクトルだが、末路は警備員に殺されジ・エンド!
あれ?死んじゃったのって感じですが、ヴィクトルの物語はここまでです。


画像
初めて『ニキータ』を観たとき、ジャン・レノはこの映画を大いに気に入り、もっと撮りたいと言った。
ジャン:「ヴィクトルのキャラクターは凄い。題材の宝庫だ。彼だけをテーマに長編が1本、十分に撮れるよ。僕のために、脚本を書いてくれないか?」
リュック:「時間があればね、約束するよ。君のためにヴィクトルを書いてあげる。君だけのために。脚本を渡したら、後は君で何とかしてくれ。僕は監督はやりたくないからな!!!」
とこのような会話がかわされたらしい。(もちろん仏語で・・・)

そして、時は流れる。
リュック・ベッソンが『フィフス・エレメント』に着手したところだった。
とここでまたまたあれ?と思った人も多いと思います。そう『フィフス・エレメント』は1997年、『レオン』は1993年に公開。そう『レオン』は幻です、いえいえそんなことはありません(笑)
当時、『フィフス・エレメント』が技術的に実現可能かどうか、そして資金的に目処がつけられるかどうか。結局、この映画は一時見送りになることに・・・
予期せぬ自由時間が与えられたベッソンは、ちょうどよかった。約束だ。さあ始めよう「ヴィクトルの物語を!」。すでに2日目には〈ヴィクトル〉の名前は〈レオン〉となっていた。

画像
決して、すべてが順調に『レオン』の物語が出来上がったわけではありません。
レオンは人を殺し、彼は自分の鉢植えのことを考えている。この岩のように非情な、冷徹な殺し屋にも心があるとしたら、一体彼に何を語らせることが出来るだろう。

リュック・ベッソンの頭の中でどういうイメージが浮かんでは消えていったのかは、もちろん私にとって想像をしてもしきれないものですが・・・


そして脚本が完成。だけど既にベッソンは恋をしてしまった、この小さな真珠(脚本)に。そして他の監督に委ねるつもりもなくなっていた。
そしてベッソンはジャンに会いに・・・
リュック:「ジャン、二つ知らせることがある。いいニュースと悪いニュースだ。いい方は、『レオン』のためにいい監督を見つけた。僕だ。悪い方は、僕が監督をするからには、この役を演じるのに最も相応しい俳優を起用するが、それが君なのかどうかわからない。他の誰にもあたっていないからだ」
ジャンはたった1分の間に、ひとつの映画を得、そして失った。でも彼の悲しみと失望は10秒以上は続かなかった。理解と敬意がそれらを上回ったのだ。ベッソンが言ったことには筋が通っており、彼にはそれを避けて通ることが出来なかったのだ。
ベッソンは、考えられる候補者のリストを作った。デ二一ロ、パチーノ、メル・ギブソン、その他数人。
そして得た結論は、やや複雑なものだった。誰もが素晴らしかった。誰もがそれぞれに違っていた。間題点は、そこに挙げた俳優たちはみな、素晴らしい作品をすでに成し得ているために、彼らを本当にやる気にさせるのが難しいことにあった……。ジャンは僕(ベッソン)にすべてを捧げるだろう。僕にはわかっている。そしてたとえ彼が望まなくても、僕は彼のすべてを手に入れる。
撮影はニューヨークで、英語で行う。彼はやる気満々だった。この役はあつらえた手袋のように、彼にビッタリだ。この日、リュック・ベッソンの頭の中で、〈レオン〉を演じる最適の俳優はジャンであり、他の誰でもなかった。
画像
そして、クライマックスへ・・・

ベッソンが、ジャンを家に夕食に招いた。気取らず、キッチンで気楽に食べる、シンプルなディナーだった。いつものようにジャンは話し始め、冗談やはぐらかしを言った。ベッソンはジリジリしていた。秘密を明かしたくてウズウズする。人のいいジャンは何が起ころうとしているのか、まったくわかっていない。
〈アルミ箔〉に包まれたデザートがオーブンから取り出される。ジャンは、ベッソンのジョークに感づき始めた。彼はそれが爆弾だとは、まだ気づいていない。夜の11時だった。彼は銀色の紙を持ち上げ、脚本を手に取った。彼は理解し、泣き出した。
彼は『レオン』について、まだ何も知らなかった。彼が知っていたのは、そのいとこ的存在であるヴィクトルだけだった。大切な部分に触られて、ジャンは泣き止むことが出来なくなってしまった。ベッソンは彼にクリネックスの箱を渡し、彼は家へ帰っていった。
午前2時、彼から電話があった。まだ泣いている。読んだのだ。「とてつもない」。これが彼のハッキリ発音出来たすべてだった。ジャンはレオンとの初夜を過ごそうとしており、ベッソンはやっとその肖像を手にすることが出来た。

画像この物語は『レオン』について書かれた本より、一部抜粋しております。視点はリュック・ベッソンですが、ジャン・レノは『レオン』についてこう語っています。
「あの映画は私にとって、画期的なものだったということだね。この作品で、ある種の内面的変化を遂げたと言えるかな。『グランブルー』は私の人生を変えた。『おかしなおかしな訪問者』は私のキャリアを変えた。そして『レオン』は私の内面を変えたんだ。最初、レオンという男について何も知らなかったんだ。ある日、リュックの家に呼ばれると、彼がお茶を用意していて、贈り物の包みを渡してくれた。開けてみると、それは『レオン』の脚本だった。『読んでくれよ。君のために書いたんだ。』感動の一瞬だったよ。」

この話を知って、あぁ、レオンがジャン・レノで良かったな〜と思いました。デニーロは好きな役者ですが、デニーロがレオンというのは私にはもう考えられない世界です。『レオン』のきっかけもジャン・レノが作ったのだから、レオンがジャン・レノであるのはきっと必然であったような気がします。




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虎猫の気まぐれシネマ日記
2008/11/08 09:32

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
パッチです♪

「レオン」関連の記事の2つ目ですねっ♪
レオンの誕生物語ということで、すごくよかったです♪
今まで知らなかったことだったので、感心しました♪
デ・ニーロはとても好きな俳優さんですし、おそらくすばらしい演技をしてくれると思います♪
でも、今デ・ニーロがレオン役というのを想像しても、全く想像できませんねっ♪
それほどジャン・レノのイメージというものが強くて、ジャン・レノ以外には考えられないのだと思います♪
ほんとにすばらしい誕生の物語ですねっ♪

それととっても今回の記事が興味深かったので、私のブログの「レオン」の記事の中で「レオン関連情報」ということで「『レオン』〜誕生物語」としてケビンさんの記事を紹介さしてもらいました♪
なので、トラックバックさしてもらいましたっ♪
よろしくお願いします(^^)
パッチ
URL
2007/04/10 00:15
【パッチさんへ】

コメント&TBありがとうございます。
記事の紹介、本当にうれしいです。
『レオン』のことでしか詳しい記事は書けないですが、パート3も載せる予定ですので、またお越し下さい。
本当はもっともっと色んな映画の記事を書かなくてはと日々思っています。何とかパッチさんのようなわかり易いブログになればなーと思っています。

こういう話を知って、レオン=ジャン・レノというのは本当に必然であったんだなーと思います。
でも『グランブルー』のエンゾ役もすごく好きです。
対照的な二人ですが、あのイメージがあって、このレオンがいて、ジャン・レノっていいなーと思いました。まあ根が単純なもので・・・
いづれ『グランブルー』の記事もあげたいですね!
ケビン
2007/04/10 17:19
パッチです♪
以前、私のブログ記事「レオン」でこのレオン誕生物語の記事を紹介させていただいたんですが、今回、記事「ニキータ」のリニューアル時に再び紹介させていただいたのでトラックバックさせていただきました♪

これによりケビンさんのブログへの訪問される方が増えて、レオンの誕生秘話ができるだけ多くの方に知ってもらえると嬉しいです♪
それに加え、その他のケビンさんのすばらしい映画記事を見てもらえると私も嬉しいです♪
これからも自分のペースで、納得のいく映画紹介をしていって下さいねっ(^^)
パッチ
URL
2007/12/08 20:20
【パッチさんへ】

こんにちは、パッチさん。
返事が遅くなりましてすみませんでした。
最近、シネマblogがペースダウン気味ですが、ちょっと時間を割いて作るのにオーバーフローして、休憩してしまいました。

それなのにパッチさんから、こんなにうれしいコメントを頂いて感激です。TBのほうお返しできないのが残念ですが、また訪問させていただきますね。
ケビン
2007/12/15 16:49
ケビンさんはじめまして!
ユウ太と申します。
パッチさんのブログではお名前をよく拝見しておりますが、この度、
パッチさんよりケビンさんのこの「レオン誕生物語」をおすすめして頂いて記事を読ませて頂きました。

もう、めっちゃ感動しました。自分もレオン、そしてジャン・レノは大好きなので、この誕生秘話に感激してまぢ、泣きそうになりました。

こんな素敵なエピソ−ドがあったなんて初めて知りました。
貴重なお話を本当にありがとうございます。

自分も「レオン」の記事を書いてみたのですが、ケビンさんの「レオン」に対する思いは愛が溢れておりますね。素晴らしいと感激しました。
この記事を読む事が出来た事、ケビンさん、そして紹介してくださったパッチさんに感謝です。(^^)
ユウ太
URL
2008/07/23 17:34
【ユウ太さんへ】

初めまして、ユウ太さん。
コメントありがとうございます。

私もパッチさんのブログはよく拝見しているので、ユウ太さんのことは何度か、お見かけしたことがあります。

ユウ太さんもジャン・レノが好きなんですね!私も最初『グラン・ブルー』を観てから気に入って、この『レオン』を観るきっかけになりました。
ユウ太さんに感動してもらえて、とてもうれしいです。
この記事、というかこのレオンの誕生物語を知った時は、私自身も感激しました。なのでこの感動を他の人にもわかってもらいたかったので記事をかけて良かったです。

またお越しくださいね!次回の『レオン』の記事も知って欲しい内容なので。

パッチさんにも感謝です(^人^)
ケビン
2008/07/26 21:58
こんにちは!
ニキータもレオンも大好きなんです。
私の記事はナタリーについて主に書いてますがTBさせていただきました。
ケビンさんの記事を読んで,監督とジャン・レノの間の誕生秘話がとても興味深く,この作品に対する愛がより深まりましたよ〜〜。そうだったんですか〜,レオンには他の候補者もあったのですね。でも,やっぱりあの不器用さとワイルドさと哀愁を感じさせるレオンは,今となってはジャン以外は考えられませんよね。素敵な記事をありがとうございます。
ところで,ケビンさんのブログを拙ブログにリンクさせていただきたいのですが,いかがでしょうか?
なな
2008/11/08 09:38
【ななさんへ】
こんばんは、ななさん。
コメント&TBありがとうございます。

ななさんがニキータ&レオンが好きだなんて、私もかなり好きなのですごくうれしいです

>ケビンさんの記事を読んで,監督とジャン・レノの間の誕生秘話がとても興味深く,この作品に対する愛がより深まりましたよ〜〜。
そう言って頂くと感激です。レオンにまつわる話はまた書いてみたいと思ってますので、次回も見て頂けるとうれしいです。

私もレオンはやはりジャン・レノが演じてこそ、レオンだと思えますね。

>ところで,ケビンさんのブログを拙ブログにリンクさせていただきたいのですが,いかがでしょうか?
ありがとうございます。
私の方でもリンクさせて頂きますね。
これからもよろしくお願いします<(_ _)>
ケビン
2008/11/10 00:28
はじめまして。
ジャン・レノの画像検索で、辿り着きました。

文章を読ませていただき、感動しました。

>この話を知って、あぁ、レオンがジャン・レノで良かったな〜と思いました。デニーロは好きな役者ですが、デニーロがレオンというのは私にはもう考えられない世界です。『レオン』のきっかけもジャン・レノが作ったのだから、レオンがジャン・レノであるのはきっと必然であったような気がします。

非常に、みずみずしい感性、というものを感じました。
正直で、この映画が本当に好きなんだという事が伝わってきました。

ありがとうございます。

たばこ大好き
2008/12/04 08:09
【たばこ大好きさんへ】
初めまして、たばこ大好きさん。
コメントありがとうございます。

感動して頂いて大変うれしいです♪

>非常に、みずみずしい感性、というものを感じました。
正直で、この映画が本当に好きなんだという事が伝わってきました。

なんか照れてしまいますね^^;
かなり好きと自負しておりますが、あらためて人から云われると、テレがあります。(ジャン・レノの画像検索)ということは、たばこ大好きさんもジャンのファンということですね。
またいつでも遊びに来てくださいね。
ケビン
2008/12/15 00:33

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