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zoom RSS 『雪にねがうこと』

<<   作成日時 : 2007/06/10 18:33   >>

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画像もとは農耕馬だったという輓馬ばんば)たちが数百キロ以上もあるソリを曳きながら障害を越える、北海道開拓精神が生んだレース”ばんえい競馬“
巨体を前かがみにしながらありったけの力を尽くす輓馬は、ときに歩みを止め、呼吸を整えがら、ゆっくりと確実に進んでいく。
そんな馬たちに、つまずきながらも明日を見つめて生きていこうと奮闘するひとりの青年と家族の姿を重ね合わせた、日本映画の傑作が誕生した。

メガホンを握ったのは、81年の『遠雷』ブルーリボン監督賞を受賞して以来、数々の話題作を手がけてきた名匠・根岸吉太郎。そのきめ細やかで確かな演出が評価され、東京国際映画祭ではグランプリ、監督賞、最優秀男優賞、観客賞の四冠を受賞した。日本映画のグランプリ受賞は、相米慎二監督の『台風クラブ』以来の快拳。本作では”ばんえい競馬“の迫力に迫りながら、失われつつある現代日本の家族像に、ひとつの希望を与える物語を紡ぎだした。

原作は相米慎二監督の『風花』に続く映画化となる、帯広在住の作家・鳴海章の小説「輓馬」。うらぶれた男女が北海道を旅する『風花』と同様に、社会のレースから脱落した人々の再生をじっくりと描き出している。原作者からいち早く手渡された「輓馬」を読んだ相米監督が映画化を希望していたが、01年に他界。ともに日本映画界を牽引してきた根岸吉太郎監督がその遺志を引き継ぎ、『雪に願うこと』として実を結んだ。


《物 語》画像
北海道・帯広のばんえい競馬場。真冬の北海道にスーツとステンカラーコートという不似合いな男・矢崎学(伊勢谷友介)が立っていた。そこで出会った丹波(山崎努)というジイさんに馬券の買い方を教わり、最後のレースでウンリュウという馬になけなしの金を全て賭ける。しかし期待は裏切られ、ウンリュウはレースの途中で立ち止まったきり動かない。一文無しになった学は、フラフラと厩舎にたどり着く。厩舎には、東京の大学に入ってから棄ててしまっていた家族が生活しているはずだった。

学の兄・威夫(佐藤浩市)はばんえい競馬の元騎手で、今は調教師として矢崎厩舎を経営している。学の学費を仕送りしてくれたのも、一回り年上の兄だった。親代わりのように面倒を見てくれた威夫(たけお)なのに、弟の学は感謝することなく、長い間連絡を取らずにいた。学は大学を卒業後、一流商社に就職し、その後貿易会社を興し、輸入したサブリメントなどをネット販売する事業を手掛け、都会で派手な暮らしに浸りきっていた。自分の結婚式の際には、兄だけは呼んだが、日舎臭い母を恥じて、死んだと偽っているほどだった。

十三年ぶりに突然帰ってきた弟を、威夫は訝しく思いながらも、競馬開催中に厩舎に入った者は開催終了まで外に出てはいけないという規則があるため、学に馬の世話をさせる。厩務員として働く人々の中には、学と同じ小学校に通っていたテツヲ、騎手を目指している富永、明るい性格でチンと呼ばれている湯原、ベテランの”モッさん”こと保がいた。さらに、賄い婦としてやってきている、”母さん“こと晴子(小泉今日子)、ウンリュウを操っていた女性騎手の牧恵、そして馬のウンリュウが学に興味を持ち受け入れてくれる。思わぬ展開に学は厩舎での生活を楽しんでいく。

画像牧恵(吹石一恵)は伝説の騎手・首藤の娘だが、父親は多額の借金を残して失踪していた。新人の間は軽かったハンデも今ではなく、なかなかレースには勝てない。周囲の期待と好奇の目というプレッシャーの中、牧恵は苦しんでいた。ある日、牧恵は学を連れて父親の住んでいた土地へ行く。そこは、かつてあった村がダムになり、冬になるとダムが凍って残った大きな橋だけが見える場所。学と牧恵は自分について家族について語り合う。

否定し続けていた故郷に学が帰ってきたのには理由があった。サプリメントのネット販売は、かねてからの健康ブームに乗って順風満帆に見えた。だが、輸入していたサプリメントが実は薬事法達反で、さらには死亡事故まで起こしてしまった。もちろん、会社の責任は重く、学の会社が倒産するまで時間はかからなかった。

この厩舎には威夫と母が住んでいたが、母の姿が見当たらない。兄に聞いても「お前には何も言う権利はない」と一喝されるのみ。晴子に聞いてみても、煮え切らない返事。
ある日、兄に誘われ晴子とともに向ったのは老人ホームだった。そこで13年ぶりに会った母(草笛光子)は晴子に笑顔を見せても学に気づかない。痴呆−−いわゆる老人ボケだ。胸に迫る後悔と悲しみに声もなく涙がこぼれる学。

ウンリュウの世話をしながら学は、やがて馬肉にされてしまう馬に崖っぷちに立たされた今の自分を重ね合わせていく。なんとかもう一度ウンリュウをレースに出し勝たせたい・・・・。
ウンリュウ再生に賭ける学、それを見守る威夫。そして最後のレースの日がやってくる。

『雪に願うこと』という映画をご存知でしょうか?
日本でいえいえ、世界で唯一の鉄ソリ競馬「ばんえい競馬」の魅力を通して描いた人間ドラマです。数百キロ以上の鉄ソリを曳きながら障害を越える過酷な競馬がこの世で唯一北海道で実際に行われています。
私は北海道という地に特別な想いがあります。日本でも広大且つ雄大な自然が現存する北海道!元々スキーもしますので雪山には訪れた事がありました。でもその魅力を強く印象付けたのは夏の北海道でした。そんな好きな北海道でロケをしているだけでその映画を鑑賞したくなります。この映画もそういう思いもあって(昨年)観に行ってきました。

「ばんえい競馬」というのを私自身なんとなくそういうのがある、という程度でしか知りませんでした。この映画を通じてその魅力を知り、一度この目で観てみたいと思いました。
しかし、夕張市の経営破綻などニュースもありましたが、そんな世の中の波紋が「ばんえい競馬」にも及んできたのでした。
存続の危機
もともと「ばんえい競馬」というのは一年間で旭川、岩見沢、北見、帯広の4都市の競馬場を巡り開催されていました。ところが旭川、岩見沢、北見の3市は各自治体の財政難や同競馬の収益改善の目処が立たないことなどを理由に2006年度限りでの撤退を表明しました。
残った帯広市も単独開催は困難であることから、廃止の危機に直面していました。でも多くの市民が署名活動やネット上での建設的な提言を行うなど、存続に向けた活動が展開され、某ソ○トバ○クグループなどの支援もあり、廃止の危機から脱することができたのです。
画像 "ばんえい競馬のおさらい"

 世界中で、北海道だけにしかない競馬で北海道文化遺産です。明治の終り頃、北海道開拓に活躍した馬を使って農民たちが楽しんでいたお祭りがルーツ。
 騎手は馬に乗るのではなく、最大1トンの鉄ソリを曳く。「速さ」を競うスピード勝負の平地競馬とは異なり、「力強さ」も同時に競う。ソリが重いためレースはスロースペースで進む。途中で馬が立ち止まることもあり、コース脇を歩きながら声援を送れるのが特徴だ。
 さらに、平地競馬では鼻先の到達で着順が決まるが、ばんえい競馬ではソリの最後端が通過する瞬間がゴール!これは、「荷物を運びきること」を目的とした競技であることに由来するルール。そのため馬体がすべてゴールに入っていたとしても、そこで馬が止まると逆転されることもある。最後の最後まで目が離せない。


画像 ”輓馬(ばんば)”

 元は農耕馬だった馬で、いわゆる「道産子」と思われがちだが実は外国産馬でフランス・ベルギーなどがルーツ。現在は混血種が主流。身体はサラブレットの約2倍で、1トンを越す巨漢馬が多い。
 毛色の違いにより、赤褐色の体に黒いたてがみや尾の「鹿毛」、全身が黒い「青毛」、馬体からたてがみや尾まで黄褐色の「栗毛」、白い毛が交ざった灰色の体で年齢とともに白くなる「芦毛」に分かれる。
2歳でデビューし10歳で引退という年齢制限もある。

 ”障 害”

 「ばんえい競馬」は2箇所の障害(坂)を設けた全長200mの直線コースを使う。ふたつの障害をどうクリアするか、お互いに牽制しながら、一気に攻めたり、一息ついたりと駆け引きをする。平均2分前後、レースによっては4分前後かけて争われる。



画像 ”新生「ばんえい競馬」”

 今年4月、新しく生まれ変わった「ばんえい競馬」。これまでの4都市開催から、馬産の中心地、帯広市での1都市通年開催に。日程も4/27(金)〜3/24(月)の毎週土・日・月開催と、よりわかりやすくなった。

画像

新生ばんえい競馬の目玉となるのが、「ナイトレース」。6/16(土)〜9/17(祝)の夏季に、14時〜21時の時間帯に実施する。
さらに、コース脇に設けられた「エキサイトゾーン」を拡大し、スタートからのゴールの瞬間まで、レースと平行して歩きながら間近で応援できるように改装。
一般の人は通常入ることのできない競馬の舞台裏を見学できる「バックヤードツアー」や、「厩舎見学ツアー」をはじめ、楽しい無料イベントも実施。

画像■帯広競馬場
 0155・34・0825
 帯広市西13条南9丁目
帯広駅バスターミナルから十勝バス本社行きで約十分、競馬前で下車(1時間で2〜3本、片道190円)
駐車場有(無料2200台)

ばんえい競馬以外にも十勝には魅力あるスポットがいっぱいです。十勝温泉の湯は、道内でも数少ないモール温泉。豚丼に続く名物として注目される「十勝とんとろ丼」、新鮮な牛乳をたっぷり使った「白いプリン」、手作りチーズなど、地元グルメもたくさんあります。


















★Cast...
画像・伊勢谷友介(ISEYA,Yusuke)

東京芸術大学美術学部修士課程修了。在学中にモデルとして活動を開始し、国内外の注目を集める。NY大学映画コースへの短期留学の経験を持ち、脚本・主演も務めた初監督長編映画『カクト』がロッテルダム国際映画祭に正式出品され、高い評価を得た。
『ワンダフルライフ』『金髪の草原』『ディスタンス』『害虫』『黄泉がえり』『赤い月』『CASSHERN』『嫌われ松子の一生』『ハチミツとクローバー』『笑う大天使』『出口のない海』など
1976年・東京都生まれ。
画像・佐藤浩市(SATO,Koichi)

80年TVドラマ「続・続事件」でデビュー。映画デビューは81年『青春の門』でブルーリボン賞新人賞を受賞。94年『忠臣蔵外伝 四谷怪談』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を00年『ホワイトアウト』、03年『壬生義士伝』で最優秀助演男優賞を受賞。父親は三國連太郎
『魚影の群れ』『敦煌』『トカレフ』『KT』『亡国のイージス』『あ、春』『海猫』『THE有頂天ホテル』『陽気なギャングが地球を回す』など。
1960年・東京都生まれ。
画像・小泉今日子(KOIZUMI,Kyoko)

82年「私の16才」で歌手デビュー。数々のヒット曲を放ち、名実ともにトップアイドルとして活躍する。映画デビューは83年『十階のモスキート』で、05年『空中庭園』でブルーリボン賞・ニッカンスポーツ映画大賞の主演女優賞を受賞。近年は舞台にも活動の場を広げ、エッセイや書評の執筆などでも活躍している。
『ボクの女に手を出すな』『快盗ルビィ』『踊る大捜査線 THE MOVIE』『風花』など。
1966年・神奈川県生まれ。
画像・吹石一恵(FUKIISHI,Kazue)

14歳でデビュー。「ロッカーのハナコさん」などTVドラマで活躍。96年頃から、舞夢プロに所属する魔女ランド倶楽部のメンバーとして関西を中心に演劇やライブ等の芸能活動を行っていた。映画デビューは97年『ときめきメモリアル』。第10回富川国際ファンタスティック映画祭で主演女優賞を受賞。父親は元近鉄バファローズ選手で、現在東北楽天ゴールデンイーグルススカウトの吹石徳一。
『あしたはきっと…』『時の香り〜リメンバー・ミー〜』『SABU 〜さぶ〜』『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』『魔界転生』『着信アリ』『ナイスの森 〜The First Contact〜』『明日の記憶』『紀子の食卓』『手紙』『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』『ALWAYS 続・三丁目の夕日』など。
1982年・大阪府生まれ。
画像・山崎努(YAMAZAKI,Tsutomu)

俳優座付属養成所を経て文学座に入団。黒澤明監督63年『天国と地獄』の犯人役を演じて脚光を浴びる。84年『お葬式』で日本アカデミー主演男優賞を受賞。00年に紫綬褒章を受賞している。
『仁義なき戦い 組長の首』『八つ墓村』『影武者』『スローなブギにしてくれ』『タンポポ』『マルサの女』『GO』『模倣犯』『世界の中心で、愛をさけぶ』『死に花』など。
1936年・千葉県生まれ。
画像・草笛光子(KUSABUE,Mitsuko)

50年に松竹歌劇団(SKD)に入団し、53年に、松竹(松竹京都撮影所)から映画『純潔革命』で女優デビュー。松竹大船、東宝を経てフリーとなり、舞台、ドラマ、映画と幅広く活躍する。芸術祭賞を3度受賞したほか、99年紫綬褒章、05年旭日小綬章を受賞。
『女の一生』『哀愁日記』『青い山脈』『社長洋行記』『社長外遊記』『社長紳士録』『日本一のホラ吹き男』『裸の重役』『犬神家の一族(76)』『悪魔の手毬唄』『女王蜂』『櫂』『極道の妻たちII』『女帝 春日局』『REX 恐竜物語』『シベリア超特急2』『犬神家の一族(06)』『私はシャーリー・ヴァレンタイン』など。
1933年・神奈川県生まれ。
★DIRECTOR...
画像・根岸吉太郎(NEGISHI,Kichitaro)

74年早稲田大学第一文学部演劇学科卒業後、日活に助監督として入社。藤田敏八、曾根中生に師事。78年『オリオンの殺意より、情事の方程式』で監督デビュー。ブルーリボン賞監督賞・作品賞、芸術祭選奨新人賞を受賞、日本映画批評家大賞作品賞ほか多数受賞している。鋭い時代の切り取り方、確かな作劇術、細かい演出力、描写力は特に高い評価を得ている。
『狂った果実』『遠雷』『探偵物語』『ひとひらの雪』『ウホッホ探検隊』『永遠の1/2』『課長 島耕作』『乳房』『絆』『秀光の樹』など
1950年・東京都生まれ。

「ばんえい競馬」の危機は過ぎ去ったわけではありません。私はいつか帯広に行って生の「ばんえい競馬」を観戦したいと思っています。この映画を観て皆さんも「ばんえい競馬」の魅力に触れてみて下さい。きっと一度は「ばんえい競馬」を観てみたくなると思いますよ。













画像

画像 『ばんえい競馬ホームページ』



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