『バベル』

神よ、これが天罰か。
言葉が通じない。心も伝わらない。想いはどこにも届かない。
かつて神の怒りに触れ、言葉を分かれた人間たち。
我々バベルの末裔は、永遠に分かり合うことができないのか?
モロッコの片隅で偶然放たれた一発の銃弾がアメリカ、メキシコ、日本の孤独な魂をつなぎ合わせてゆく。
耳を澄ませば聴こえてくるはずだ。初めて世界に響く、魂の声が。
2007年、世界はまだ変えられる。

GWに観てきました第二弾『バベル』です。第79回アカデミー賞でもノミネートされ、特に日本の女優としては49年振りに助演女優賞にノミネートされた菊地凛子が話題になったのは記憶に新しい限りです。
また、主演はハリウッド屈指のスーパースター、ブラッド・ピットで、そしてその妻を演じるのはアカデミー賞主演女優のケイト・ブランシェットです。

画像始まりは、モロッコの少年が放った、一発の銃弾
モロッコの険しい山間の村で暮らすアブドゥラはその朝、知り合いから一挺のライフルを買った。ライフルは二人の息子に手渡される。生活の糧であるヤギを襲うジャッカルを撃ち殺すのだ。兄弟には、争いがあった。兄のアフメッドは覗きをする弟ユセフが許せなかった。さらに兄を苛立たせたのは、弟の射撃の腕前だった。試し撃ちが全く当たらない兄に代わって、弟は眼下の山道を走るバスを狙い、一発の銃弾を放った。
撃たれたのは、見失った絆を探しに来た、アメリカ夫妻の妻
アメリカ人夫婦はその時、ユセフが狙った観光バスに乗っていた。夫のリチャード(ブラッド・ピット)に誘われて気乗りしない旅にやってきたスーザン(ケイト・ブランシェット)は、揺れる想いを抱えていた。夫婦には葛藤があった。まだ赤ん坊だった3人目の子供が突然亡くなり、その悲しみと罪悪感に正面か向き合えずにいた。この旅で夫婦の絆を取り戻したい、そう願うリチャードの隣で、スーザンの体に衝撃が走る。銃弾が彼女の鎖骨の上を撃ち抜いたのだ。リチャードは血まみれのスーザンを抱え、医者がいるというガイドの男の村へと走る。
帰れない両親、子供たちは、メキシコ人の乳母の故郷へ
アメリカに残されたリチャードとスーザンの子供たちにも事件の影響が及ぶ。兄のマイクと、まだ幼い妹のデビー(エル・ファニング)は、メキシコ人の乳母アメリア(アドリアナ・バラッザ)に連れられ、彼女の甥サンチャゴ(ガエル・ガルシア・ベルナル)が運転する車で、メキシコへ向う。その日は息子の結婚式だと、かねてから子供たちの両親に伝えてあったが、彼らは戻れない。アメリアには責任があった。知らない人に預けるくらいなら、連れて行くほうが安全だと思ったのだ。
画像銃弾は海を越え、日本に住む会社員へとつながっていく
捜査の結果、モロッコで使われたライフルの書類上の所有者は、日本人の会社員のヤスジロー(役所広司)だと判明する。モロッコにハンティングに訪れた時、ガイドをした男にお礼として譲ったのだ。ヤスジローには心労があった。最近妻が自殺し、そのことで警察による事情聴取を受けていた。それが原因で娘チエコ(菊地凛子)との心の溝が大きくなりつつあった。聾唖(ろうあ)であるチエコは母親の自殺によるショックから立ち直れず、何かにつけて父親に反抗するのだった。誰かに強く抱きしめられることでしか、この寂しさを埋められない。チエコはそう感じていたが、障害の持つ彼女には好意や欲望を伝えるのも簡単なことではなかった。
血を流すモロッコ、暴走するメキシコ、怒りのアメリカ、傷だらけの日本
 アメリカのメディアではテロだと騒ぐが、モロッコ警察はライフルの流れを突き止めていた。真相を知り、逃げるアブドゥラ父子。追いかける警察の発砲。迎え撃つユセフ・・・
 息子の結婚式が終わり、アメリアは再びサンチャゴの運転で子供たちと国境へ向う。しかし、飲酒運転がバレてサンチャゴは国境を突破、アメリアと子供たちを砂漠に置き去りにしてしまう。
 政治的問題のせいで、救助は現れない。バスにも置き去りにされ、怒りと絶望の涙を流すリチャード。
 チエコは父と話したいという若い刑事(二階堂智)を自宅に呼び出し、好意を伝えるため服を脱ぎ捨て、いつものように拒絶され孤独の縁へと追いやられる。。。



見つめたい、抱きしめたい、この想いを伝えたい。
-世界は、ひとつになろうともがき始めていた-



観終わった感想・・・・
 映画友達と二人で顔を見合わせて、「えっ?これで終わり?」ってお互いに、「あっまだエンドロール終わってないや!」と思い直し、最後まで観るとフェードアウト、そして館内が明るくなりました・・・・・・
 正直わたしの頭にはだらけで友達も同様でした。難しすぎるかな~凡人には。すると友達は「カンヌ向けやな!」「なに?」「カンヌは変わった映画受けするからな~~!」「なるほどね!」・・・・
 結局この監督は何を言いたかったのか!?

この映画のタイトル『バベル』とは・・・・
 遥か遠い昔、言葉はひとつだった。人間たちは神に近づこうと、天まで届く塔を建てようとした。怒った神は言葉を乱し、世界はバラバラになった--旧約聖書の創世記に記された、バベルと呼ばれた街の物語だ。
 21世紀が今、この星全体が"バベル”のようになってしまった。世界のあちこちで争いが絶えないばかりか、もはや言葉が通じる隣人や親子でさえも心を通わす事ができない。かつてない急速な発展を遂げた情報社会に暮らしているのは、どこにも届かない想いを抱いてさまよう私たちの孤独な魂なのだ。
 4言語が飛び交う中、3大陸にわたる壮大なロケを敢行して、そんな私たちの魂を救おうとする衝撃のヒューマン・ドラマ。バラバラになった世界をつなぐカギを探す旅にでる---それが『バべル』なのだ。

ということだそうです。がなんとなく言いたい事はわかるよ。
知らない土地で言葉も通じない、医者もいない、妻は大怪我していて、助けも来ない。また聾唖(ろうあ)で想いが相手に伝えたいけど伝わらない、とか想いや言葉が通じないとか届かないことを表現していることはわかるんですが、それにしても3大陸でロケを敢行してまで撮影したのに、もっと物語がすべてがつながっていくのかなと思ったとこで終了・・・
う~ん、なんか消化不良ぽく感じられましたヽ(´o`;)ノ

後になってだんだんなんか後味の悪さも少し出てきました。
チエコ(菊地凛子)が女子高生役で聾唖(ろうあ)だということも含めても、描写的にパンツを脱ぐシーンや裸になるシーンなどが多く出てきているのですが、なんかそういう部分がやたら目立ってしまって、これだとこの映画を観た外国の方たちはどう観てしまうのか少し心配になりました。誰しもがこのテーマを理解して観てる訳でもないわけで、最後の刑事に渡したメモも良くわからんし、どうなってんの?イニャリトゥ監督?
一発の銃弾がアメリカ、メキシコ、日本の魂をつなげるって、ちょっとこじ付けっぽくありませんか?それに時間の流れが場面場面で時間差があって、頭の中が着いていくのに必死でって???そういえば監督って『21グラム』の監督!?w(゚o゚)w!!前にも観てるわ!この監督の映画。なるほどすっかり忘れてました。前の時(『21グラム』)もそういえばパズルのような感じで場面場面の時間がバラバラに分解されていて、ストーリーが半分を越えて来たところでようやく物語の内容が見えてきた事を思い出しました(笑;;;( ̄ー ̄)
そうなんですね、この監督さんの映画はいつもこういう作りなのか!納得。まるで「その人物の名は?」「アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ!!」「正解!」「エールフランスでパリへ!」な感じでしょうか!?

届け、心・・・・でもおれにはよく届いてませんが・・・・・



















★Cast...
・Brad Pitt(ブラッド・ピット)

LAで演技を学び、91年にリドリー・スコット監督の『テルマ&ルイーズ』で脚光を浴び、続くロバート・レッドフォードの『リバー・ランズ・スルー・イット』で一躍人気を集める。00年にジェニファー・アニストンと結婚するが、05年に離婚。翌年にアンジェリーナ・ジョリーとの間に女児シャイロをもうける。
『トゥルー・ロマンス』『レジェンド・オブ・フォール』『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』『セブン』『12モンキーズ』『スリーパーズ』『デビル』『セブン・イヤーズ・イン・チベット』『ジョー・ブラックをよろしく』『ファイト・クラブ』『スナッチ』『ザ・メキシカン』『オーシャンズ11』『トロイ』『オーシャンズ12』『Mr.&Mrs.スミス』『オーシャンズ13』など
ディカプリオ主演アカデミー賞受賞作の『ディパーテッド』には製作として参加している。
1963年・米・オクラホマ州生まれ。
・Cate Blanchett(ケイト・ブランシェット)

オーストラリア国立演劇学院を卒業後、主に舞台で活躍。97年『パラダイス・ロード』で映画デビュー。98年『エリザベス』でゴールデングローブ賞主演女優賞、04年『アビエイター』でアカデミー賞助演女優賞をそれぞれ受賞してハリウッドを代表する演技は女優の地位を固める。
『理想の結婚』『リプリー』『ギフト』『バンディッツ』『シッピング・ニュース』『ヘヴン』『ロード・オブ・ザ・リング~3部作』『あるスキャンダルの覚え書き』『ゴールデン・エイジ』など。
1969年・オーストラリア生まれ。
・Gael Garcia Bernal(ガエル・ガルシア・ベルナル)

12歳の時TVドラマに出演。ロンドンの学校に在学中に『アモーレ・ペロス』で映画デビューし、シルバー・アリエル賞(メキシコのアカデミー賞)、シカゴ国際映画祭シルバーヒューゴ賞主演男優賞を獲得。01年『天国の口、終りの楽園』でヴェネチア国際祭マルチェロ・マストロヤンニ賞に選ばれている。
『アマロ神父の罪』『ドット・ジ・アイ』『モーターサイクル・ダイアリーズ』『バッド・エデュケーション』『キング/罪の王』『恋愛睡眠のすすめ』など。
また出演もしている『DEFICIT』で、監督デビューを果たした。
1978年・メキシコ生まれ。
・役所広司

97年『うなぎ』でカンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞。97年『CURE』で東京国際映画祭主演男優賞、01年『赤い橋の下のぬるい水』でシカゴ国際映画祭最優秀主演男優賞を受賞するなど数々の国際映画祭で高い評価を得ている。
『KAMIKAZE TAXI』『Shall we ダンス?』『笑の大学』『SAYURI』『THE有頂天ホテル』『それでもボクはやってない』『アルゼンチンババア』『SILK』など。
1956年・長崎県生まれ。
・Adriana Barraza(アドリアナ・バラッザ)

99年『アモーレ・ペロス』で国際的にその名を知られる。また監督としても秀でた才能を発揮、数多くの映画、TVドラマの製作に携わっている。本作ではサンフランシスコ映画批評家協会賞で受賞をしている。
『アモーレ・ペロス』『私が浸ることを可能にしない』など。
1953年・メキシコ生まれ。
・菊地凛子

15歳の時、菊地百合子の名前でデビュー。99年『生きたい』で映画デビューし、その後、映画、CMを中心にキャリアを重ねる。04年に菊地凛子に改名。本作がアメリカ映画初出演でナショナル・ボード・オブ・レビュー等で新人女優賞を受賞。06年度アカデミー賞助演女優賞、ゴールデングローブ賞助演女優賞をはじめ、数多くの映画賞にノミネートされている。
『空の穴』『トーリ』『茶の味』『ナイスの森 The First Contact』『図鑑に載ってない虫』『ザ・ブラーズ・ブルーム』など。
1981年・神奈川生まれ。
・二階堂智

大学卒業後、89年脚本家・演出家である倉本聡主宰の富良野塾に第6期として入塾。2年間演技等を学び、91年NY公演に参加。奈良林陽子代表ユナイテッド・パフォーマーズ・スタジオ(UPS)に入り、93年TBSドラマ『丘の上の向日葵』でデビュー。
『ラスト・サムライ』『ワイルド・フラワーズ』『最終兵器彼女』『クール・ディメンション』『Beauty -美しきもの』など。
1966年・東京都生まれ。
・Elle Fanning(エル・ファニング)

姉は女優のダコタ・ファニング。5年に満たない女優歴だが、すでに10本近い映画に出演している。映画デビューは、姉の幼少時代を演じた『I am Sam アイ・アム・サム』。
『チャーリーと14人のキッズドア・イン・ザ・フロア』『きいてほしいの、あたしのこと ウィン・ディキシーのいた夏』『デジャヴ』『シャーロットのおくりもの』『RESERVATION ROAD』など。
1998年・米・ジョージア州生まれ。
★DIRECTOR...
・Alejandro Gonzalez Inarritu(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ)

86年からメキシコのラジオ局WFMで、音楽番組のDJを務める。その後、メキシコ最大のTVネットワーク、テレビサのクリエイティブ・ディレクターとなる。00年『アモーレ・ペロス』で長編映画監督デビューとなり、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたほか、東京をはじめ各映画祭で53もの栄誉ある賞を受賞、世界中にその名を轟かせる。
『21グラム』『Power Keg』『Darkness』(『11’09”01/セプテンバー11』の中の一編)など
1963年・メキシコシティ生まれ。


第79回アカデミー賞 最優秀作曲賞受賞! 6部門7ノミネート!
作品賞 監督賞
助演女優賞(菊地凛子/アドリアナ・バラッザ)
脚本賞 編集賞 作曲賞

ゴールデングローブ賞 最優秀作品賞受賞! 6部門7ノミネート!
作品賞 監督賞
助演男優賞(ブラッド・ピット) 助演女優賞(菊地凛子/アドリアナ・バラッザ)
脚本賞 作曲賞

カンヌ国際映画祭 最優秀監督賞受賞!






バベル

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この記事へのコメント

2007年05月21日 17:12
こんにちは!
こちらにもTB&コメント頂きありがとうございました。
で・・・私にも届きませんでした(汗)監督のメッセージが。
鑑賞後にモヤモヤとした気持ちになリ、色々と思いを巡らせたのですが、どうも映画のエピソードと映画の提示しているメッセージに微妙なズレを感じたんです。
やはり監督の言いたい事は何となく分かるのですが、この壮大で重厚な数々のドラマの終息点が曖昧だったように思います。
「後はそちらで感じて下さい―END」みたいな映画は嫌いではありませんが、この映画に関しては何をどう感じたらいいのか・・・サッパリでした。
私が一番印象的だったのはチエコの物語です。彼女の行動には納得できませんが、彼女の抱える障害を考えると、「届け、心」には一番合っているエピソードに思えました。でもねぇ~何もパンツを脱がせなくても・・・とは思いましたよ(笑)
2007年05月21日 19:53
こんばんは。初めてお邪魔しますm(_ _)m。
私もこの映画見ました!そして消化不良でした・・・。いや私も、多分こういう事が言いたいのだろうなぁという程度だったので(^^;)
>届け、心・・・・でもおれにはよく届いてませんが・・・・・
このご感想に、思わず「うんうん。」って頷いてしまいましたm(__)m。
2007年05月21日 22:24
【由香さんへ】

こんばんは、由香さん。
こちらこそ、ありがとうございます。
そうなんですよね、何か最後ははぐらかされた様な気がしてなりませんでした。
確かにチエコの物語が一番テーマにあってそうなんですが、もう少し広がりが欲しいというか、どうしても物足りない気がしました。
メキシコの物語は逆に一番テーマに合わないというか、関係ない話?みたいなものに思えました。
この監督さんは結構おつむがいい人なんでしょうが、もう少し凡人にもわかりやすくして欲しいものですね。
2007年05月21日 22:32
【マキサさんへ】

マキサさん、初めまして、こんばんは。
コメントありがとうございます。
マキサさんも消化不良でしたか!
そう観終わった後に、友達とお互いに「どういうの?、これって?」みたいな感じで、二人もモヤッとしたまま帰りました。
評価も高そうな映画だったのですが、私には単純なストーリーのほうが合ってるようです(笑)

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